ダイブメタの試合展開はワンパターンに見えるのか?

現行のワンパターンなダイブメタに対する新たなアプローチ OWPedia Japanを読んで引っかかったので思ったことを書きます。日記です。

提示されている構成は、
【ソルジャー76】【メイ】【オリーサ】【ロードホッグ】【マーシー or ゼニヤッタ】【ルシオ】

ですが、かなりハテナが多いです。説明放棄されてる部分も多く、説明されてるポイントについても理想的な展開になることしか想定されていないので新しい構成の提示として力不足ではないかと感じました。単純に自分の想像力不足かもしれませんが、この構成で現行の主流構成に勝つには、相手のレベルが数段低い必要があると感じさせられます。どういう状況で強くどういう状況で弱くどう自分たちが強い状況に持って行くか、ということがいまいち不明だからです。情報があまりにも足りなすぎます。みんなが批判しているのはここがポイントになるんじゃないかと思います。その上でタイトルに「ダイブメタ批判」なテイストを盛り込んだから拒否反応が出るわけです。意図的に燃やそうとしているなら、まあ、成功でしょう。

構成を考える場合、ヒーローピックだけで無く立ち回りについても絶対に考えなければなりません。ダイブ構成が強いのは、あの定番の6人(トレゲンディーバウィンストンゼニルシ)というヒーローピックが強いのではなく、「飛び込めるヒーローを多く採用して、飛び込みたいところに飛び込んで、スキルで耐えて、フォーカスで殴って、人数差を作る」という考え方が強いというのが前提にあります。正直な話、ダイブ構成はあまりに単純すぎて穴がありません。適切なセットアップ、適切なダイブ、適切なフォーカスができれば無限に勝てます。地形や敵の構成や状況に左右されず(Numbaniは別格)、自分たちのやりたいことをやり通せば勝てる構成であり、だからこそ採用されているのです。

この記事で提示されている構成だと、「こう戦えたらいいね」という理想しか提示されていません。ただ、相手も人間である以上は、必ず対処してきます。

最近のコントロールでは迂闊に攻め込めないので、序盤が鈍くなりやすいです。それを逆手にとり、このアンチダイブ構成では相手を引きつけて戦います。

と書かれていますが、個人的には「引きつけて戦う以外できない構成だな」という印象を抱きます。

敵の射線を切れるスキルをメイとオリーサが持っているわけですが、設置型である以上は横方向や裏からの攻撃に対しては当然弱くなります。相手として想定しているダイブ構成では、フランカーであるトレーサーとゲンジがかなりの割合で採用され、当然後ろから横からと攻撃を仕掛けてくることになります。ディーバ(あるいはお情けでラインハルト)を採用しないでどうやって側面や背後からの攻撃に対処するのかと言うところがわかりませんでした。

コントロールはポイントを踏む必要があるゲームモードです。勝つためには「ポイントを踏む」ことと「ポイントの敵を排除する」ことが必要になります。相手が引いて守っているのなら、無視をしてポイントを踏のは常套手段です。トレーサーだけ単騎で抜けてポイントを踏んだりもしますね。ポイントを踏めば相手のリアクションを誘うことができます。この構成では、ポイントを踏んでいる敵に対してリアクションを起こした時点で、引いて守るという前提が崩壊します。

ではコントロールポイントの中で守るのでしょうか? ポイントはメイのアイスウォールやオリーサのバリアで敵を分断し切れるほどの狭くはありません。中に入っている限りは多方向からの攻撃に晒されることは必至です。この中で設置型のスキルを有効に活用するのは難しいと言わざるを得ません。

ダイブ構成であれば、囲まれている場合はスキルによる移動で敵の射線が来る角度を狭めることができます。その上でディーバのディフェンスマトリックスを利用すれば効果的にダメージ源を潰せる、というメカニクスがあります。あるいは単純に殴るべき敵を決めて、殴りやすい場所に移動してフォーカスからの人数差を作るという選択もできるので暴力的です。

ダイブメタの試合展開はワンパターンに見えるのか?

ぶっちゃけた話、記事で触れられていた「試合の展開がワンパターン」に“見える”と言うことに関しては同意です。見ていて面白くないと感じる人もいるかもしれません。自分も、好みの話で言えばグラビトンサージやアースシャターといったエフェクトが強烈なUltが飛び交っていたシーズンの戦いを見る方が好きでした。

しかし、そう見えるだけであって実際に試合の展開がワンパターンということはありません。なぜダイブメタが見ていて面白くないのか? それは、ダイブ構成を利用してダイブ構成の相手に勝つには観戦の視点という表からは”見えない”ところでの駆け引きがあまりにも多すぎるためです。

  • フォーカス 端的に言えば、火力の集中ですね。一発のストレートをぶち込むのではなく、3人がかりでジャブを当てるということです。しっかり決まれば敵は豆腐のように溶けています。そのためには、ちゃんと対象を選定する必要があります。狙いやすい敵、狙いにくい敵、狙いにくいが倒せればリターンが大きい敵など……誰にフォーカスを合わせるかは「事前の意識の摺り合わせ」と「声出し」が非常に重要になってきます。オンラインの配信では目に見えない部分です。オフラインで試合を見ると楽しめると思います。
  • 相手のUltの把握 相手が心頭滅却を持っているところに全力で飛び込めば、100%に近い確率で敗北します。移動スキルはダメージソースでもあると共に、自衛手段でもあります。所謂グラビトン・サージやアース・シャターといった派手なUltが存在しないのと、メタ的にアナが出ないのでダイブ構成同士では心頭滅却を突破する手段がほぼありません。このため、相手のUltを把握することはダイブ構成にとってはかなり重要です。
  • 最初のポジショニング ダイブの成功率には、トライ後のウィンストン生存時間が直結してきます。このため、相手のPokeを無駄に喰らわない位置でセットアップしなくてはなりません。また、この位置は移動スキル1回で相手のアプローチできる場所である必要があります。
    以前のようなラインハルトを立てた構成では初めからお互いが盾を割るために激しくドツキ合います。そして様子を見ながら立ち回りを変えていくという、所謂プロレスでした。一方、ダイブ構成は事前の位置取りが重要で、これはワビとサビです。たぶん視覚的にはそんなに面白くないでしょう。
    ウィンストンが生存しなければならない理由は、定量のダメージを安定して出し続けられるため、相手のヒールを打ち消しトレーサーやゲンジのバーストダメージを生かせることです。例えばトレーサーだったら1秒で240ダメージ出ますが、その後の1秒はリロードでノーダメージです(パンチは別)。あとは今のメタではダイブ偏重のため、バリアが強い。無視するかは割るかはチームの判断によりますが、無視された場合は、相手後衛(ゼニヤッタ・ルシオ)の弾の大多数を吸えるので相手前衛だけ気にすれば良いことになります。

その他ピックも変わるし敵の位置や構成によってアプローチの仕方も変わるしスキル使う順番とかUltの切り方とかも全部変わってくるわけで、ダイブ構成でもちゃんといろいろとやってるわけです。チームでダイブ構成をやってる人からすると、そこを「ワンパターンだ」と言われたくはないだろうなあ、と思いました。

構成を提示することくらいは自由にやってもいいと思います。ただ、「こんな構成どう?」じゃなくて、十分な検討もないまま「この構成ならワンパターンなダイブメタのアンチになる」と燃料じゃぶじゃぶで投下したのが問題なだけかと。

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